2022年11月に登場した『Chat GPT(チャットgpt)』が世界でも話題のため、早速試してみました。マイクロソフトが1兆円超を投資した会社の対話型AIチャットボットをご紹介します。
まず、リリースからたった5日でユーザー獲得数が100万人を突破したスピードが衝撃です。
あのFacebookでさえ100万人到達するのに10ヶ月(310日)、YouTubeも8ヶ月(260日)と比較すると脅威的なスピードで100万人ユーザーを獲得したことになります。
本記事では、ChatGPTで何ができるのか、どのようにしたら使えるのかアカウントの開設から始め方をご紹介します。また、なぜ話題になっているのか、他のAIチャットボットと何が違うのか、IT企業で現役14年働いている私の観点から今後の展望や期待感、業界情報を含めてお話しします。
テキスト生成AIの進化は、他の分野に影響を与える汎用性や革新性があり、今後OpenAI社の開発したChat GPTが進化を遂げ、利活用したサービスや商品が出てくると予想します。
Chat GPT(チャット GPT)で出来ることは何か
それでは、ChatGPTの使い方の前に何ができるかをまずご紹介させていただきます。
Chat GPTは、検索で調べることや表計算ソフト(Excel)の関数、プログラミング言語を教えてくれます。プログラミングだとHTMLなどマークアップ言語からPython(AIで使われる言語の代表例)と新しい言語も対応していることから凄みがあります。
よく使われる用途を箇条書きにしてみました。
AIで作成した文章は、正しい情報か検証が必要であること(ファクトチェックが必要)やおもしろい内容で作成できるかは別の話なので文章の修正が必要になると思いますが、テキストベース(下書き)が作成できる時代がくるとはびっくりです。
また、ブログの記事を作成する際に見出し文などを構成することも可能です。ブログテーマを指示して、「テーマに沿って見出しを作って」と指示すると項目をまとめてくれます。
GPTは、LLM(Large Language Model)の一種でトランスフォーマー(Transformer)アーキテクチャをベースにした生成型AIモデルです。
GPT-2は、15億パラメータの情報から回答する自然言語モデル。
GPT-3は、その100倍以上で1,750億パラメータです。GPT−3までは無料で誰でも利用できます。
2023年4月27日現在、GPT -3.5TurboとGPT4がリリースしており、月20$の有料です。
GPT-4は、100兆と進化のスピードが速く、実用的になってきております。
GPT-3.5で機械的な回答しか得られなかったものが、GPT-4では会話レベルで返答になり精度も大幅に向上してます。
ChatGPTのAPIが日本時間の2023年3月2日に一般公開されたことで、他社が技術を活用してサービスを展開する企業が増えました。
ChatGPTを実際に試してみました
副業で動画編集をしているのですが、どうしたら仕事が増えるかAI(人工知能)になんとなく聞いてみました。

大まかではあっているところもありますが、まだまだ抽象的で一般論の回答になってますね





Twitterで『ChatGPT』と調べたら、みんないろいろと試してますね
ChatGPT先生に「Notionとスプレッドシートを連携させる方法」を聞きました。
出典:X(旧Twitter)
もうNotionアンバサダー必要ないっす…………#Notion #ChatGPT pic.twitter.com/PHTwO0jGID— Rei丨暮らしとNotion。 (@rei_wkndcreator) January 27, 2023
なんか俺の知らない「すべてがFになる」を教えてもらった。
出典:X(旧Twitter)
コメディなんだけど哲学チックで面白そう…#読書#ChatGPT #森博嗣 pic.twitter.com/8YfffUJqFB— テイジ (@MasaTeiji) January 26, 2023


Chat GPT(チャットGPT)のアカウント開設手順
それでは、実際に使えるようにChat GPTのアカウント開設をしていきましょう。
以下の6ステップでアカウント開設できますのでとっても簡単です!














管理画面のテキスト欄に文字を入力すれば、ChatGPTが答えてくれます。
※管理画面は英語ですが、日本語で質問すれば回答は日本語で返ってきますのでご安心ください。
注意点:英語でテキスト入力するより日本語の場合は返答の精度が悪いので具体的にしよう
業界が注目するOpen AI社とは
Open AI Inc. は、2015年にCEO サム・アルトマンとイーロン・マスク氏が立ち上げたアメリカの非営利団体です。営利法人として、子会社にOpenAI LPがあります。AIに関連することを研究しており、最近ではマイクロソフトが100億ドル(日本円で1兆円3,000億円)を投資しさらに投資計画をしていることからもかなり期待された団体、企業です。
マイクロソフト(Microsoft)は、所有する検索エンジンの『Bing』にこのChatGPTを埋め込み、新時代の検索エンジン(ブラウザ)を作ろうと検討しております。Googleが脅威と思っているのもニュースになりました。
そのほかOpen AI社の画像生成ツールのDALL-E2(ダリ•ツー)は、Midjourney(ミッドジャーニー)やStability.ai社の「Stable Diffusion」と同様にAIで画像が自動生成でき、テキストだけでなく画像などもAIで生成することができるサービス展開をしております。gpt-3の自然言語処理モデルが出てから大きくAIが進化しております。
一方、Googleと言えば検索エンジンで世界シェア9割以上を誇ります。日本でも「Yahoo! Japan」が健闘しておりましたが、今はGoogleの検索エンジンを使っているのは有名な話です。
インターネットが普及し、クラウドやSaaS、ブロックチェーン、DevOps、AI、DX、Web3、メタバースなど多くのバズワードや流行り廃りがある中、間違いなくAIは今後の産業革命で中心となるものです。



AIは、可能性しかない
AIエンジニアを目指している人も増えております。未経験でエンジニアになりたい方はスクール活用も手です。
なぜChat GPTが話題か
検索エンジン最大手のGoogleが脅威に感じている理由を考察
2022年11月に公開されたOpen AIのChat GPT(チャットGPT)は世界に衝撃を与えました。
ただし、GoogleもAIやデータ分析では業界の雄でもあります。AI技術については以下のように開発が発表していることから力を入れている分野でもあります。
■Google社の言語モデルの動向
2018年:汎用言語モデル BERT 発表
2021年:会話技術 LaMDA 発表
2022年:PaLM 発表
2023年:Bard 発表
Googleの主な収益モデルは、広告業です。つまりより集客できるプラットフォームを作る必要があります。
Googleの検索エンジンでは9割利用されるプラットフォームであっても、最近ではAmazonで検索バーから商品を指定し直接購入する人や、Instagramで店を調べたりする方も増えました。特に若い方がTikTokなども含めて他のプラットフォームに離れてしまうとユーザーが分散され、集客能力が減ることにより、広告収入が減少します。近年のYouTubeの広告収入などが減少したという話も繋がります。広告主がYouTubeだけでなく、他のプラットフォームに広告を割り振ったり効果検証をしながら選択しております。
そのためユーザーの利用状況の変化も激しくなっており、よりユーザーが集まり、長く滞在してもらうためにGoogleのSEO最適化やYouTubeでも貢献するコンテンツが優先されるようにアルゴリズムで日々調整されております。
ユーザーファーストが背景としてもありますが、Chat GPT(チャット GPT)は、Googleの検索エンジンで調べていた人(ユーザー)を奪うことに繋がります。結果、調べる人が減ることになると集客が減ることにつながるため、Google幹部の方がcode red( 非常事態)を宣言したことがニュースでも発表されました。
私の個人的な感想になるのですが、GoogleもAI分野にかなり昔から研究開発をしておりChatGPT相当の自然言語処理モデルはすでに開発が進んでいたように思われます。
理由として、「AIが感情や意識を持った」と主張したGoogleエンジニアが2022年6月にNewsになりざわつきました。AIはモデル「LaMDA」のことを指しておりました。
Googleからすると、検索エンジンで「ググる」と言われるぐらい世界中の人が使っているプラットフォームがAIの台頭により、カニバリ(共食い)することで価値の低下や代替を恐れたのではないかなと思います。
しかし、Googleの広告事業は基幹ビジネスなので、しばらく公開を避けていたところ、MicrosoftとOpenAIに先を越されて公開され、慌ててBardを発表したように見受けられます。
いずれにしても覇権争いが続き、さらにAIの改良が進むことでユーザーからしても利活用や付随したサービス開発など新たなビジネスが創出されそうです。
Chat GPTの懸念点はファクトチェックが必要なこと
話題にもなり使っているユーザーも多いかと思いますが、忘れてはいけないものは情報の正確性です。
Googleの検索の場合、上位で調べたキーワードを複数サイトを確認することで整合性があっていたり、発信者はどんな人がどんな発言をしているか、また正確な情報発信しているか見比べて自分で情報を取捨選択します。
ChatGPTの場合、答えのないものに対しても答えてしまうことについて、裏付けした情報は少なからずあるかと思いますが、本当に正しいのか、過不足がないのかも確認する必要です。情報を鵜呑みにすることは危険ですので知らない情報については裏とり(ファクトチェック)が必要になります。
なので、調べていることが知っている内容であれば正しいか正しくないか分かりますが、全くわからない情報、知識をChat GPTでテキストの自動化をされても正しいのか判断ができないかと思います。
OpenAI社が開発したChat GPTは、質問をテキストで挙げたら回答をしてくれる機械学習をしているAIチャットです。全て正しいものであるというのは危険ですので注意しましょう。
そもそも2021年以前のデータを元に回答が作られていると言われ、情報が古かったり複雑な事象で状況が変わっていたりすると回答が変わるためです。
今無料でChat GPTを使えるようにしている理由として、あらゆる人が質問をあげて情報を収集し整合性を高め機械学習をしていると思われます。
【事例】AIのリスクについてChatGPTに聞いてみた
試しにチャットGPTにAIのリスクについて聞いたところ以下の回答でした。


英語で質問を試してみましたが、やはり日本語より早く正確に回答を得られます。
ChatGPTの使い方としては、英語でまず質問して翻訳する方が精度が上がりますね。




AIのリスクについて20個を箇条書きでわかりやすく回答してもらいましたが、確かに影響度が大きそうな内容ばかりでした。一瞬でこういった回答ができるのも脅威ですね。
人間の考える力が損なうなど確かに大きなリスクもありますが、インターネットが誕生した際もこういったマイナスリスクは挙げられるものです。結局はどのように使うか人によるもの、そして人が判断すると個人的には思います。
Chat GPTの歴史とAIの進化について
IT業界では、ビッグデータやAI、機械学習、ディープラーニング(深層学習)、深層学習モデル、AI自然言語学習などと色々と関連するキーワードがありますが、AIは日進月歩で進化が早くなっております。
AIが爆発的に普及し向上したものとして、『Transformer』という深層学習モデルが2017年に発表されてからそれを活用したAIが速く精度が高くなりました。
このOpen AI社が開発したChat GPTもTransformer(トランスフォーマー)を採用しております。 GPT-2、 GPT-3はTransformerがベースとなっています。
詳しくは、以下のサイトが参考になりましたのでご確認ください。
◆GPT-2とGPT-3の事例
論文(Language Models are Few-Shot Learners)ではGPT-3についての概要が説明されています。
2015年に、イーロン・マスクを筆頭とした、起業家、実業家などから援助をうけて立ち上がった、AIを利用する、アメリカの非営利団体のOpenAIが2019年に公表したのが、GPT-2というものです。とても便利な一方、悪用されるのではないだろうかという観点から最初はすべてを一般公開とはいたらなかったのですが、約9ヶ月語には一般公開にいたりました。GPT-2及びGPT-3はTransformerがベースなっています。2020年にはGPT-3が登場しています。GPT-3は事前学習済みで、文章生成を行うものであります。GPTは自然な文章をつくることを目的としています。例えば人間がかいた文章に肉付きを加えることが可能となっています。人間が書いた文章から感情を読み取ることも可能であり、モデルのサイズが大きくなるほど性能がよくなっています
有料サブスク版 『ChatGPT Plus』が月額20ドルで提供開始
2023年2月1日から有料版のサブスクの提供開始が、Open AI社から発表されました。まずは米国(アメリカ合衆国)で、月額20ドルの提供価格で開始します。日本でも後に提供開始し、すでに課金した方は、処理の高速化の恩恵を得られます。
ChatGPT Plusのメリット
では、無償版と比べて何が違うのか結論から主に3つです。
①ピーク時の応答時間の短縮と信頼性を提供
参照:wsj(ウォール ストリート ジャーナル)
②レスポンス時間の短縮
③新機能と改善への優先アクセス
Twitterで、OpenAI社が公式に発表しました。
We are piloting ChatGPT Plus, a subscription plan that offers faster response times and reliability during peak hours. And of course, the free tier of ChatGPT is still available. https://t.co/2hEBw6h5Se— OpenAI (@OpenAI) February 1, 2023
出典:OpenAI
無料利用枠は、そのまま利用できるみたいなので安心ですね。さらにより低コストプランやビジネスプラン、データパックのオプションも検討しているそうです。
AI言語モデルのChatGPTの有料モデルの追加により、事業継続性は増し、これを利用したサービスが今後増えていくのが楽しみです。
Chat GPT-4(チャットGPT)が爆誕! ※追記
2023年3月15日(日本時間)にOpen AIは、GPT−4のリリースを発表しました。主な内容は以下です。
・画像とテキストの両方の入力を処理し、テキスト出力を生成できる大規模なマルチモーダルモデル(画像とテキストからAIがテキスト生成できるようになった!)
・画像入力は、まだ限定アルファ版 →今後は更新し実装予定
・GPT−4はテキスト入力と画像入力の両方を処理できるため、ユーザーは任意の言語または視覚タスクを指定できる
・ユーザーは、gpt-4-0314を呼び出して現在のバージョンを固定することも可能
・6月14日までサポートされる(1分あたり200リクエスト)
・対象者は、ChatGPT Plus(有料サービス)の契約者とソフトウェア開発者
ソフトウェア開発者は、gpt-4-0314モデルをAPIアクセスすることで、ChatGPTを活用したAPI連携ができる。
gpt-4-0314モデル APIにアクセスするには、待機リストに登録する必要があります。この API は、 gpt-3.5-turboでも使用されている ChatCompletions API を利用します。
引用: chatgpt4.ai、gpt-4-0314
GPT-4 APIの価格について
Open AI社は、API(Application Programming Interface)を解放しているので、容易に技術が活用でき他社のサービス開発の効率化を助けます。セキュリティの向上や最新情報を簡単に取得可能ですので公開された意味は大きいです。
関連したサービスやアプリがリリースされることで、ChatGPTを利用するユーザーを増やしたい意図があると思います。
GPT-4は、8Kと32Kのバージョンがあります。金額設定は、8Kの2倍が32Kでされております。
・1Kのプロンプト /トークンあたり0.03ドル
・1Kのプロンプト /トークンあたり0.06ドル
・1Kのプロンプト / トークンあたり0.06ドル
・1Kのプロンプト / トークンあたり0.12ドル
ChatGPTの自動応答を信用するリターンとリスクは考えよう
Chat GPTのすごいところは検索して答えがあるものを教えてくれるだけでなく、複雑になっている答えが一つではない、むしろ答えがないものについても回答を導き出すことができるのが衝撃です。
チャット GPTが生成する文章は、学習データに基づいているためその内容が正確であるとは限りません。意図的にはフェイクを生成することはないとされております。
正確性や信頼性を持っているとは限らないため内容をそのまま信じることは避けるべきですが、参考として活用することは今後増えていくのではないかなと感じます。
まだ、2022年11月に発表されて間もなく、Microsoftも100億ドルを投資していることも考えるとかなり期待された技術なのではないかなと思います。



以下のAIで画像生成する方法もよかったら合わせて見てください
『AI絵師』がSNS流行語対象2022でも話題になり、AIで画像生成するMidjourneyをご紹介しましたが、2022年から特にAIの進化は目覚ましいものがあります。


最新のチャットGPTについて何がすごいのかは随時OpenAIのホームページをご確認ください。
2024年には、テキストから動画を自動生成するソラというものも誕生し、リリースはまだですがどういったものができるのか公開していますので随時チェックしてみてください!
こちらで、サンプルの動画が確認できます。


注:この記事のリンクを経由して製品を購入すると、アフィリエイト契約により一定割合の利益を得ます。